秋の気配

2006年8月26日 晴れ

数日前の新聞に朴の木平スキー場のコスモス畑、御在所岳のススキの写真。
下界ではお盆を過ぎてからが夏。残暑が厳しい。


どうもツバメも帰って行ったらしい。毎朝家の前に全員集合していたが数日前から姿がない。甘えん坊ツバメもやっと一人前になったようだ。
かわりにアキアカネが庭をスイスイ。御在所岳から降りてきたのかな?勝手に決め込む。知多半島まで行くらしいからきっとそう・・・。
セミの声はミーンミンのミンミンゼミ、シャーシャーのクマゼミツクツクボウシなどに変わっている。
遠い夏の日、クマゼミなどにはなかなかお目にかかれなかった。たまに見かけた時は鳴き声も体も大きくて触るのもちょっと怖かった・・・。クマゼミの声に母の手作りのたもを持って弟と野山を駆け回ったあの頃の記憶が蘇る・・・。


この頃は山を歩く代わりに「人の中」を歩いている。アスファルトの道は照り返しがきつくて暑い。
気がつけば夏が終わろうとしている。
田んぼの稲穂がいつのまにか黄色く色付いてきた。
名残の入道雲と青空とちょっとだけ秋の風情の田園風景。そのコントラストが綺麗で見惚れたりする。
車で走っていると、時々御在所岳と鎌ケ岳の青い山なみが目に入る。蒼いシルエットで。やっぱり御在所岳は格好いい。私ってあの稜線をいつもひょこひょこ歩いているんだ。なぜか何度歩いても飽きないし、先週も歩いたのに又次の週もやはり歩きたくなる。それが不思議。そして魅力的。今は御在所岳のよさを再認識する時間かな?


夕方未熟な螳螂(まだ肌の色が茶色)やオニヤンマが家に入ってきたりする。
その後虫の声。
ガチャガチャ、チンチロリン、スイッチョンと大合唱。その涼しげで透き通った音色に耳を傾ける。そして季節の移ろいを虫の音色で知る贅沢な時間にしばし浸る。・・・。とても風流でしっとりした気分。虫たちに心癒される・・・。

「秋きぬと目にはさやかにみえねども風の音にぞおどろかれぬる」だったかな?

夜八時ひんやりした風が庭を吹きぬける。ふと微かに秋の気配。