北穂高岳

2017年5月4日 晴れ
テント3:15〜(北穂沢)〜北穂高岳(7:00〜7:30)〜(北穂沢)〜涸沢(9:30〜11:30)(テント撤収・休憩)〜本谷橋13:30〜横尾14:00〜徳沢15:15(テント泊)
徳沢ロッジ、日帰り入浴(¥800) 徳沢園、岩魚定食(¥1600) テント(¥1400)

朝食。梅干し入りおかゆ、味噌汁、レーズンパン。
ピッケル、アイゼン、ヘルメット。サブザックに食糧、水などを持って出発。途中でライトが消えるトラブル。電池を交換したらついて、ホッとする。雪は堅くしまって歩きやすい。モルゲンロートで白い峰が赤く染まり始めた。涸沢のテントはゴマ粒に見える。
東京から来た若い人が追い越して行った。「この時間帯が一番ですよ。雪は締まって、人もいないし」 直下の急斜面に差し掛かった。二時に出発したという人が降りて来た。「ここの傾斜は70度くらいある、気をつけて」と声をかけてくれた。一歩一歩確かめるように足を置く。上部でひび割れ発見。これがシュルンドだ!はまりこんだら出られないよ。怖っ!最上部はちょっと緩やかな斜面。
東京さんが降りて来た。「上は360度の絶景、そよ風ですよ」とニコニコ顔。松波岩が見えてきて、肩へ。ここで相方はカッパを着る。最後にもうひと登りして、北穂高岳頂上。風がない。「やったー!大パノラマだ。槍も黒く尖がっている」感動がこみ上げて、胸がジーンと熱くなった。よく頑張りましたはなまる!
北穂岳小屋で相方はコーヒーを、私は好きなういろうを。大キレットや滝谷が目の前に迫ってくる。山頂からの峰々はこれ以上白くならないというほど白く美しい。もう何もいらない・・・ここまで、とても苦しかった。年齢からいってももう最後かなと思うと、ずっとここに居たい気分。スキーの板を持った人が肩からスーッと滑っていった。さぞ気持ちいいだろうね。

降りの急斜面はより慎重に。踏み外さないように、ピッケル、右足、左足を、「1、2、3」と掛け声かけて降る。まだ朝なのに、陽が射しているからか雪が緩んでいる。滑落訓練の人もいる。涸沢から登ってくる人は数珠つなぎ。照り返しが暑そう。私にとっては、前穂の白い峰を見続けた贅沢な時間だった。涸沢小屋辺りから沢を振り返るとすごいデブリ。朝は暗くて見えなかったけど、いつ雪崩たのだろう。怖っ。
テントに戻ってホッと一息。6日は雨らしいので、今日のうちに徳沢まで降ろう。ゆっくり山を見ながらパンを齧ってテント撤収。至福のひととき。大満足!
お世話になったテント場と山に感謝して、山を降りる。今日も次々人が登ってきて、蟻の行列。グサグサ雪を駆け降る。本谷橋辺りで、北穂高岳の雪崩の音が大きく響いてきた。滝のように雪が落ちている。それも何度も。横尾の手前でアイゼンをはずした。
水がなくなったので横尾でポカリを買って大休み。くたびれた足には、徳沢までが遠い。
徳沢着。ここも涸沢並みのテント。ハルニレの木のそばに隙間を見つけ設営。目の前には前穂の峰が白く輝いている絶好の場所。
入浴の為、ロッジに行くとKさんにバッタリ。横尾から日帰りで涸沢往復されたとか。一人ですごーい。御在所でもいつも単独だ。尊敬します!今日の御褒美は、徳沢園の岩魚定食。約十時間、よく歩きました!









北穂沢

2017年5月5日 晴れ
徳沢7:00〜明神〜上高地9:00〜沢渡行き臨時バス(9:40)〜沢渡10:10〜白骨温泉(11:00〜12:00)〜せせらぎ街道・高山〜郡上〜羽島〜自宅17:00
駐車料金一日¥600×4日
上高地まで戻って、野沢菜とわさびのおやきを頬張る。かっぱ橋から見る穂高の山頂には雲がかかってきた。天気はやはり下り坂かな?
バスターミナルでは旗を持ったガイドさんについて行く中国人客が賑やかだった。沢渡行きは臨時バスがよく出るようで、25分に出たばかりなのに、40分発もあった。
着いた沢渡駐車場は山桜が咲き始め、春まだ浅い感じ。(3日の早朝にはわからなかった・・・)その後のおまけは、車中からの高山の祭り見物と、郡上の園田家芝桜。
新緑は、せせらぎ街道はまだまだ冬色で、カラマツが薄緑かな?という程度。郡上辺りが一番奇麗。そして街に近づくとだんだん濃い緑になっていった。山から降りて来た事を実感する・・・
天候に恵まれて、夢のような涸沢と北穂高岳だった。足元に纏わりつく雪の感触がいつまでも残っている。この日、雪崩や滑落などが多かったようだ。早い時間に行動でき、お陰さまで無事でした・・・